「エクソダスの逆流」は移住したフロリダを去る富裕層から始まる

 エクソダスというのは旧約聖書の故事に倣った「大脱出」だ。

 新型肺炎当初に大都市でこれが発生、マンハッタンの場合だとの西側にあるニュージャージー州とか東のハンプトンズに向ったエクソダスもあったが、人目を引いてめだったのがフロリダ州とかサンベルト地帯へ向った流れだ。

 その「エクソダス」に逆流が起き始めている。話は以下の通りだ。

 

 ニューヨーカーにとって、マイアミのようなそこそこの大都市ですら、超つまらない。飽きる。刺激がない。暑い。海はいつ行っても「海」なだけだ。金融機関が何社か集まろうとしているパームビーチやその近くに至っては、ビルの建築現場の見物が最もエキサイティングなレジャーなのではないだろうか。

 

 格言に「フロリダに引っ越す事の最大の問題点はフロリダに住む事になる事だ」というのがある。

 要するにフロリダ州とかテキサス州のように「州の所得税が無いので税金が安い」といのは、「節税ビジネス」と似ている。分かりやすいが胡散臭い。

 

 ニューヨーカーの富豪にとってはフロリダは新型肺炎以前から避寒地であり、寒いシーズンになると二重生活をしていた。いわゆる「Winter Bird」である。しかし避寒シーズンである冬とは勝手が違い、夏は実際に住むと、覚悟していた以上に暑かったはずだ。うかつに日焼けすると「やけどになる」と言う話までは聞かないので、沖縄ほどの酷暑ではないのかもしれないが、酷暑は酷暑だ。

二重生活の軸足はフロリダよりもニューヨークの方が大きくなっていった。

 ハリケーンは大型のは今年はフロリダには来なかったようで、これはダメ押しにはならなかった。

 

 カリフォルニアの人民はもっとストレートだ。

 たぶん「カリフォルニア=マイアミ間」の心理的距離は時差があるので「ニューヨーク=マイアミ間」よりかなり大きいだろう。

 二重生活などと中途半端な事はやめて、マイアミからはもう引き払ってしまったようだ。

 カリフォルニアの金持ちたちはもうエクソダスから逆流して戻り、昔からの人間関係や馴染みの店、ゴルフ場その他で楽しんでいる。

 「節税」なんかよりもこちらの方がよほど大切なのだった。

 

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