黒田日銀総裁への厳しい批判が始まり、今年は「電気椅子行き」となる見込み

 世界で今年、「電気椅子に乗せられる6人」の中に、日銀・黒田総裁およびソフトバンク・孫CEOと日本人が二人も入っていた。「電気椅子」とは厳しい尋問や批判を浴びる事の比喩だ。「答える事が不可能なような難しい質問を浴びる」という程度では済まされそうにない。

 

(黒田総裁に対して始まっている世界からの厳しい批判の記事:末尾)

 

 特に日本は金融・財政・産業政策の全体で失敗した。日銀・黒田総裁への厳しい批判はこの「全体の失敗」を無理な金融政策で支えすぎてきた点にあるようだ。例えば国債の大量購入を継続し続けた事はある種のギャンブルであり、今後、計り知れない損害が起こりかねない。

 

 昨年の日銀の政策変更で、世界の主要通貨でのマイナス金利はほぼ終了した。しかし円金利は1年未満の物についてまだマイナス金利状態だ。

 

 昨年のニューヨークの高額住宅市場は「クロージング」で見ると好調だが、「契約書にサイン」時点で見ると、上半期が好調で下半期は件数が大きく減少した。ビリオネアズ・ロウの超高額住宅では10-20億円の値引きが常態化、しかし2023年には立ち直りの期待が持てる。

 

 年明け早々に、「住宅賃貸市場が突然、勢いを失った」とされた。その後、この件についての詳しい報道がなく、状況が掴めていない。

 

 築年が古くて空室が多いオフィスビルでは「コンバージョン」の話がよく出て、殆どがマンションを想定している。一見、理にかなっているかに聞こえるが実際に個別のオフィスビルで吟味すると、採光が住宅の基準を満たさなかったりレイアウト上で無理だったりする。

 

 オフィスビルの空室率を高めている大きな原因はリモートワーク(在宅勤務)の広まりだが、これにレイオフの波が加わった。従前のレイオフでは対象としてはブルーカラーが多かったが、今回のレイオフではIT会社や金融機関のホワイトカラーが多い。

 

 ハドソンヤードでメタがリースオプションを行使しないとしたが、その跡の床にKKRが入居すると発表した。KKRはニューヨーク市内3ヶ所に分散している本社を統合する。

 

 ブラックストーンのBREITにカリフォルニア大学基金が40億$(5160億円)の出資をする。BREITは昨年、償還請求を制限を実施した。カリフォルニア大学基金の今回の出資条件は複雑だが、今回の出資資金がBREITの償還に回される事は無い。

 

 ファミリー・オフィスは元々は資産管財を目的とする地味な会社が多かったが、その後規制を逃れた実質的にはヘッジファンド的な動きが目立った。最近増えているのは富豪の元経営者達が個人資産の運用をする為に著名なファンドマネージャーを雇っている例だ。

 

 ニューヨーク地域でおりるカジノのライセンス3件の取得合戦が始まる。

 

 中国で政府の肝いりで大掛かりで横断的な不動産セクター救済策が導入されてから約2ヶ月が経つが、新型肺炎の急拡大にかき消されてしまって効果が見えていない。最大のネックだった融資制限3規制も大幅に緩められる方向だが、本来はこれは劇的な方向転換だ。

 

 シンガポールの評判がますます高くなっている。特に目立つのは大陸の中国人のラブコールだ。シンガポールのビザを取得した中国人の中には金融や投資のハブにとどまらず、実際に移り住んでしまう人が少なからずいる。シンガポール国民の4分の3は中華系だ。

 

 イギリスの各都市の中心商店街である「ハイストリート」の実店舗に明るさが見えてきている。きっかけは去年のクリスマスで、イルミネーションに誘われて商店街に来たという人が多い。またSNSを非常に上手く活用して若年層の取り込みに成功した会社もある。

 

(黒田総裁に対して始まっている世界からの厳しい批判の記事)

 

今年、批判されて苦境に立つ人・6人:「日銀・黒田総裁」 

(ブルームバーグ 2023.1.13・金) 

 黒田氏は過去10年間、世界で最もラディカルな金融政策を採り続けてきた。日銀のバランシートは5兆$(645兆円)となり日本の経済規模を陵駕する。他の主要中央銀行が金融の引き締めに入った時も緩和政策を維持、急激な円安を招いた。12月には突然方針変更を発表、投資家を驚かせた。岸田首相は黒田氏の後継者を選定中だ。

日銀:訪れる「最後の審判の瞬間」はこうなるだろう 

(ウォールストリート・ジャーナル 2023.1.17・火)

 日銀の国債買い入れを続ける事はもう不可能だ。10年物国債金利は8年~9年物より低く、現代の中央銀行でこの歪みを保てた所は無い。企業の借入れの37%が金利0.5%以下でその半分が0.25%以下だ。ゾンビ化した所も含め中小企業の40%が政府保証か政府から借入れをし合計額はGDPの11%に達する。政府がこの保証をどう支払うのかは「政府債務がGDPの260%超」と並ぶミステリーだ。国債を買う人間はもういない可能性がある。

日銀:「マイナス金利」という日々が世界中で終わりつつある 

(ウォールストリート・ジャーナル 2022.12.28・水)

 日銀の政策変更により日本国債の中でマイナス金利なのは1年未満の物だけとなった。ECBは1月にマイナス0.5%としたが年末にはプラス2%だ。日銀は2016年にベンチマーク金利をマイナスとし景気浮揚を図った。日銀は今回のイールドカーブ・コントロールを「テクニカルな調整」としたが、利上げ議論が高まっている。

日銀:「国債の売り」を追い払う為の国債購入が3日目となる

(ブルームバーグ 2022.12.30・金) 

 日銀が円金利の上昇の封じ込めに苦闘中であるというのが、日本への投資家の見方だ。日銀が金利の取引幅を拡大すれば投機筋からの圧力はより強いくなり、流動性がより減る可能性がある。日銀は金利を固定しながら国債購入を一定額の範囲に置こうとしているが、金利を固定する為には国債買い入れ額に制限は置けないのだ。

日銀:買い入れスケジュール外の国債購入が3日連続となる

(フィナンシャル・タイムズ電子版 2022.12.30・金) 

 日銀の声明には明白な矛盾がある。利上げによる正常化プロセスと量的緩和を同時に行うというのだ。10年物国債の取引幅の拡大を選び、バランスシートの縮小は当面諦めたが、市場からこの矛盾を突かれる可能性がある。

日銀:黒田総裁の急転回の賭けで、世界で日本国債が記録的な量で売られる 

(ブルームバーグ 2023.1.4・水) 

 日銀の金利政策の変更で、記録的な額の日本国債が外人投資家により売却された。12月23日までの週での売却額は2005年以来で最高額となった。更なる利上げがあると読まれ、日銀は4日連続の円買いオペをした。

円:円オプションの価格が3年ぶりの高さに。日銀のサプライズを警戒 

(ブルームバーグ 2023.1.16・月) 

 今後の円のドルに対するボラティリティをヘッジする為のオプション価格が3年ぶりの高さになった。