「ワクシケーション」という旅行業界の新語

 新型肺炎では様々な新語が登場している。

 

 今度は「ワクシケーション」という単語がニューヨーク・タイムズに出てきた。

 これは「ワクチンの広まりをきっかけとして急激に復活する旅行需要」という意味だ。

 「vaxication」と綴るが、元の単語は「vaccine(ワクチン)」と「vacation」だろう。

 旅行を我慢していた為に積みあがっていた需要が一挙に解放されるとの期待がある。

 

 旅行業界で一番最初にでてきた新語は「ステイケーション」だ。

 遠くへの旅行ではなく、近場でゆっくりとステイする旅行スタイルである。

 一応、距離的には自宅から200-300マイル、

 あるいは満タンにしたガソリンタンクで回れる範囲、というのが当初の話だった。

 今では遠隔地のホテルでゆっくりとステイするのもステイケーションに入っている。

 

 次の新語は「ワーケーション」で、日本のメディアでは非常によく見かける。

 英語でもこの語はある事はあるが、大手メディアではほとんど見かけない。

 あまりにも馬鹿らしい発想だからだろう。

 大体、日本のメディアで出てくる「ワーケーション」は旅費+原稿料をもらって記事を書いているか、宿泊施設側のご招待を受けて原稿を書いているかが見え見えだ。

 

 「一泊二日でワーケーションしてきました」では、移動時間の方が仕事の時間より長かっただろう。

 メディアとしては埋め草のつもりなのだろうが、読者や視聴者はそのメディアへの見識を疑うことになるわけで、中・長期的にはそのメディアにとってマイナスだ。

 

 それにしても「ワクシケーション」、本当に来てほしいものだ。

 いま、必要とされているのは、「一番最初に小切手を書いてくれる人」だという。

 「ワクシケーション」がそれになれば、経済全体の回復・起爆剤になる。

 

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