グローバル不動産経済研究会:レジメ

 通説とは逆で、マンハッタンのオフィス市場では7年以上の安定した長期リースを探しているテナントの方が現在は多い。リモートワークをフルタイムで行うとか安い家賃の物件へ移転して賃料負担の軽減を狙うという考え方は、ワクチン普及とともに縮小された模様だ。...
 ワクチンの本格接種が段階に入ったアメリカで、ホテル業界が回復に入った。稼働率は昨年3月の65%から一時は急落したが、現在は49%に回復している。従前、予約は直前にしか入らなかったが、今はかなり先の予約もはいる。ビジネス出張も若干の回復が見られる。...
(2.27記)  Airbnbにホストからの不満が高まっている。最大の不満はキャンセル料の扱いに関するポリシーだが、固定客を持ったホストはAirbnbに頼る必要はなく、自分でWebにサイトを立ち上げるホストもいる。同社は自治体や各コミュニティとも摩擦を抱えている。...
 オフィス需要の減少や在宅勤務の増加でコワーキング会社はどこも苦しい。WeWorkは巨額のキャッシュフロー赤字が続き、ノーテルは破産申請、IWG(リージャス)は拠点ごとに作っていたSPCを次々に破産させて家主への賃料ほかを踏み倒している。...
 カナダのブルックフィールド・アセット・マネジメントは上場不動産子会社のブルックフィールド・プロパティ・パートナーズを吸収合併する。ブルックフィールドは以前から組織形態の不透明さを問題視されていて改善に手を付け始めているが、その一環かもしれない。...
 中国で国営・省営企業を含む大手企業のデフォルトや債務返済行き詰まりが増えている。問題はこれらの企業は国内の格付け会社により皆、「AAA」が付いていた事だ。格付け会社の中には巨額の賄賂を受け取って高格付けを与え、起訴されている人間もいる。...
 マンハッタンに至近の超巨大複合モールのアメリカン・ドリームは10月からオープンしていた。今のところ100店舗弱と予定の約半分が営業している。開発したカナダのトリプルファイブは他の超巨大モールでも苦戦しており、来月末のデット返済が注目される状態。...
 ファイザーの新型肺炎ワクチン開発の報道で、不動産株・リート株が急騰した。不動産は「人が集まる」事から新型肺炎下では敗者だったが、SLグリーンは37%、サイモン・プロパティは28%、ホスト・ホテルズは30%の上昇をした。しかし年初来ではまだ35%下落だ。...
 マンハッタンのオフィスへのスタッフの復帰率は10%と、全米平均である25%よりもはるかに小さい。子供の学校の再開が遅れている事や、通勤に電車・地下鉄・バス・フェリーといった公共交通を使う為に通勤時の感染が恐れられている(注:地下鉄での犯罪が増加中)。...
 イギリスの住宅市場への見方が難しい。ロックダウンによる需要の積み上がり、住宅市場刺激の為の「スタンプ税(注:印紙税、不動産取得税に類似)の時限的非課税」で総論としては現在は活況にあるのだが、これは長続きしない、あるいは急落するという見方がある。...

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