若い女性はアパレルを買う前に、想像を超える量と形で情報を仕入れている

 若い女性(28才と30)に先日依頼したレポートの中で、不動産ビジネスにとって最も有益だったのが今回の部分だ。

 数年前にアメリカで小売業の倒産が多発してモールやSC等の価格が大きく下落した時、「女性物のアパレル」の会社も非常に多くが倒産した。しかし各社の倒産原因の中で「女性物アパレルの会社」だけ、売れ行き不振となった理由が納得や了解ができず、了解できないのは私がアパレル用語や個別ブランドに無知な為だと考えていた。しかし今回のレポートから思うに、倒産した小売会社は「彼女たちへのアプローチの仕方を間違えていた」のかも知れない。話はSNSとかインフルエンサーどころではない。

 

(女性A)●

レポート募集の背景にも売れ行き不振について、「トイザらスのように売れ行き不振の原因が男性でも了解できる事態がある一方、女性関係の小売店は当方はよくわからないものが多かった。」とありましたが、その理由の一つとして男性と女性の会話の仕方の違いがあると思います。

私たち女性は恐らく男性よりもよくお互いのことを喋ります。身近な出来事、興味のあること、欲しいもの、雑誌で見かけて今気になっているもの、全てにおいて共有し、無意識に新しい情報を常に仕入れているような環境にいます。好きな紅茶が一杯あれば何時間もカフェでお喋りすることも苦にはなりません。そんな環境にいるため、服の購入や好きになるもののきっかけも周りの影響がきっかけになることも非常に多くあります。

新しい服を着ていれば、「それ可愛いね、どこで買ったの?」と、聞きますし私も聞かれてきました。そのまま会話の流れで、友人と一緒にオンラインのブランドページを検索し、またインスタ等のSNSで検索すると実際に日常生活でその服を着てる人たちの様々なコーディネートが出てくるため、購入後がとても想像しやすくつい欲しくなってしまいます。このように、女性は特に無意識に「会話」から影響を受けやすく、影響をし合っている環境にいます。そんな私たちは、どうしても流行に左右されやすくなり、その結果「あのブランドはもう(感覚的に)古いよね」と女性の中では終わったという感覚が生まれ、結果的に売れ行き不振に繋がることもあるのではないでしょうか。

 

(女性B)●

私のお店の選び方は主に2つあります。まず初めに、SNS(ソーシャルネットワーク)で活動があるお店であることです。通勤時間など電車での移動時間を利用してSNSをチェックしています。新作の情報も公開されるので、流行を把握したり、欲しい洋服を見つけたりします。Instagramを見ていると必ずと言って良いほど洋服の広告が流れてきますし、インフルエンサーが実際に着用した写真を投稿しているので参考にしています。休日にお買い物へ出かけると人が多くて全てのお店を回るのは疲れてしまいます。ですので、このように先に買いたい商品の目星をつけて行きたいお店を探すのはとても効率的だと思います。

 しかし、現代ではSNSが活発になり店舗を持たずにオンライン上だけで購入できるお店も増えています。有名なショップで言えば、fifthGRLなどがあげられます。このようなお店では店舗を持たないせいか比較的に価格が抑えられたプチプラ商品を購入できるので魅力的であり自身も活用することもあります。ですが、オンラインだけで買い物をすると言うことは多くのリスクが伴うのです。例えば、実際に商品が届いてから着用してみるとサイズが合わなかったりイメージと違う色や素材だったりすることがあります。お店ごとに若干サイズが違ったりするので必ず試着してから買いたい派です。ですので、理想としてはSNSで欲しい洋服や靴をチェックして、実際に店舗へ行き試着した後で購入できることです。このようなSNSの活動が活発なお店は効率よく宣伝ができ、かつ人が集まるようになるのではないかと思います。

 もう一つお店選びのポイントは立地です。アパレル、靴、鞄、雑貨など複数のお店が周りに集まっていると足を運びやすいです。正直なところ供給者の視点はわかりませんが消費者側の意見としては一度に色々なお店を回りやすいのでありがたいです。周りにお店がなくわざわざ買いに行くのは時間がかかり面倒で足が遠のいてしまいがちです。また、色々比べて買い物できるのでそういった場所へ行って買い物をした時は満足度が高いです。

 

 

   ***ジャパン・トランスナショナル***