宿泊希望者が多すぎて大慌てといううれしい悲鳴のAirbnb

ワクチン接種が進みアメリカ人の間から「どこでもいいから旅行に行きたい」「どんなに高くても旅行に行きたい」という声が聞こえてきたのは、今年の3月だ。以下、主にニューヨーク周辺の話をまとめる。

 

ビジネス出張の前にレジャー旅行から復活するという予想は大当たりし、最初に予約が埋まったのは「貸し別荘」だ。ニューヨークの近場で人気のエリアでは4月中旬の時点で予約率がもう90%になった。貸し別荘では「接触を避けられる事」も人気の要因の一つだ。

貸し別荘は去年は土壇場で予約をしてディスカウントを得るという作戦が成功したが、今年もそんなことを言っていたらどこも取れない。

今年の特徴は、例年なら所有する別荘を「貸し別荘」として貸し出していた人たちが今年は自分で使おうというつもりになっていて、市場に出ている戸数の絶対数がかなり減った。

 

5月になると人気がAirbnbVrbo(「バーボ」と発音する)といった宿泊仲介サイトで沸騰した。このままではシーズンの施設数が足りなくなることが明らかで、5月から6月にかけて両社とも「新規登録してくれるホスト」の獲得にしのぎを削るようになった。

7月になって、人気の弊害が思わぬところで出てきた。人気のリゾート地では「住宅を買ってAirbnbに出す人が増えたために、宿泊客の予約はとれるのだが(新たなホストは)清掃とかリネン交換ほかの管理をする会社・人手を確保できないという状態だ。

ニューヨーク近郊だとケープコッドやジャージーショアといった人気リゾート地で起きている現象だ。

 

 去年の春には「破綻か」とまでささやかれていたAirbnbは「民泊(宿泊予約サイト)の一本足打法」に集中したことが大成功している。

 

 その一方で、上記の期間中に上がったネガティブな話をまとめておこう。

Airbnbを嫌う地元住民と、Airbnbで儲けたいという人間が対立する例は多い。

・合鍵を作っていた男性にレイプされた女性がAirbnb等を訴え、700$(7.7億円)の巨額和解とな   った。

Airbnbのアルゴリムにより、利用者間に人種差別的傾向がある事が浮き彫りになった。

 

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