都心のオフィス床を減らして出てくるのはジャンクビル並みの床ばかり

 世上、というかマスコミの方々の言によれば、都心部のオフィスを借りていて会社がリモートワークで、続々と「借り床べらし」をしているという。

 

 その結果、オフィス床が供給が過剰となり、オフィス賃料相場に影響を与えるのだそうだ。

 分かりやすく、素人受けする話だ。

 

 でも手元に来た話によれば、このテレビの言っている話はウソ、全然違う。

 

 どこが違うかというと、部分解約なり返室された床はなんとも中途半端な小面積なものばかりが多く、貸そうにもそのビルのグレードに見合った借り手を見つけるのが困難な床ばかりだそうだ。似ているのはジャンクビルやペンシルビルの床というわけだ。

 賃料も安く成約する例もあるかも知れないが、ごく例外であり大勢には影響はない。要するに、この点に関しては市場は二極化している。

 

昔からジャンクビルの家賃相場はグレードAのビルの家賃には影響しなかった。ジャンクビルに入るテナントはジャンクビル向きであり、立派なビルに入居しようなんて思ってもいなかったからだ。住む世界が別なのだ。

 

 こういう話って、テレビを始めとするマスコミの人、取材していて分からないのかね?

 

 たぶん「ニュースのストーリーを作った人」がいて、それの下請けとなって情報を集める人がいて、この下請けの人は当然、「都心のオフィス床の縮減で出てくるのはジャンクビル並みの床ばかり」という現実に気が付く。

 

 これが「ニュースのストーリーを作った人」にフィードバックされないか、フィードバックされてもその時には「ニュースのストーリーを変更できない」という事なのでしょう。

 

 まあ大変だとは思いますが、もう少し、ニュース番組はなんとかならないのかね。

 

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