安藤忠雄先生設計の住宅、7500万$(78.8億円)では売れなかった。

 「安藤忠雄先生のロサンジェルスの近郊のマリブ所在の住宅」、買主が現れなかった模様で、リスティングから削除された。

 

 (以前のブログ)

  安藤忠雄先生が設計したカリフォルニアの住宅が7500万$(81.8億円)で売りに出た 

  (為替レートは当時の物)

 

 「リスティングから削除する」と言うのは、「売却希望物件の一覧表(リスト)から引っ込める」という意味で、通常、売主が売るのを止めて仲介業者が売却活動を止めるという意味だ。

 直近でリスティングされていた価格は7500万$(78.8億円)のままだった。

 「安藤忠雄設計」としては最も高い値段が付くかと期待していたのだが残念だ。

 

 なおアメリカでも日本と同様、どんなに建築的な評価が高くてそれにより高い値段で家が売れたとしても、設計した建築家にプロフィットシェアはない。

 なので今回の売り止めでも、金銭的には、あるいは直接的には安藤先生は無関係なのだが、安藤先生の伝説の一つにはなるところだった。

 

 なおマリブの住宅市場は2四半期連続で売買件数が前年比85%増加だ。しかし数億円以下の物件の好調さに比べて、数十億円以上の超高額の住宅は売れていない。

 全米で見ると、このような傾向は見られないので、なぜマリブだけがという気がする。原因は不明だが、たぶん単なる循環的なものではないかと想像する。

 

(2023.5.28追記)

ウォールストリート・ジャーナル電子版に掲載された、

安藤先生とそのアメリカのファンに関する長文の特集からのブログ記事です。 

 

安藤忠雄ファンがカルト的になってコンクリートと先生の哲学をあがめる

 

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