マンハッタンの「ハドソンヤード」

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 紛らわしい話だが「マンハッタンのハドソンヤード開発」というと指すものが2つある。

 

 一つは三井不動産も一部のビル開発に参画した、デベのリレイティッドが主導している大規模開発で、ブロック数にして7つ分。総事業費は250億$だ。

 プロジェクト名が「ハドソンヤード」。

 

 もう一つは前記の7ブロックを含む、全体で約45ブロック分となる地区全体の再開発で、ここは2005年にニューヨーク市によってゾーニングが変更されて、高層のオフィスビル開発等が可能になった。地区名が「ハドソンヤード」。

 

 その中の最大規模の開発が、「リレイティッドのハドソンヤード開発」という事になる。

 

 広義の「ハドソンヤード」におけるリレイティッド以外のデベとして目に付く所には、ティッシュマン・スパイヤーやブルックフィールズ、シルバースタインがある。

 

 JPモルガンは一時、この地区への本社屋の移転を検討し、市当局と優遇措置の交渉までしていたが、結局取りやめて対岸のニュージャージーへ移転することにした。

 

 ニューズコープとフォックスはシルバースタインと交渉中との報道があったのだが、その後の音沙汰はない。

 

 一番大がかりなリレイティッドの開発は、おおむね(「非常に」と言っても良い)順調だ。

 

 先日は開発地の中心部に設置する巨大なベッスル型オブジェの完成予想図を発表した。オブジェの建設費だけで1.5億$、さらに周辺整備費で5000万$もかける。

 そこそこのビルが建ってしまうほどの費用のかけ方だ。

 

 52階建ての第一号ビルはこの5月に竣工、テナントはコーチやロレアル、ボストン・コンサルティング等だ。

 

 三井不動産の参加で、その対象となった一本のビルについて、リレイティッドのリスクは大幅に減った(転嫁した)。

 

 ウエルスファーゴやKKRは別のビルの床を万坪単位での購入を決めた。

 

 タイム・ワーナーは開発のごく初期の段階で、本社の移転を決めている。

 

 モールには老舗デパートのニーマン・マーカスが入居、これはニューヨーク、初進出だ。

 

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