ウォールストリート・ジャーナルが指摘する日本の不動産の問題点

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 8月にフィナンシャルタイムズが日本の不動産の問題点を記事にしたが、今度はウォールストリートジャーナルのアジア版が違う切り口で、日本の不動産の問題点を記事にした(8月31日付け)。本国版でも載っている記事なのかどうかは、確認していない。

 

 日本の不動産セクターを見ると、2015年の暮れ以降、リートは上昇しているが、不動産株は下落している。

 リート最大手の日本ビルファンドはこの一年間で20%上昇したが、住友不動産株は34%下落した。

 1月の日銀によるマイナス金利導入以降を見ても、リートは9%上昇、住宅マンション中心の不動産デベ株(たぶん、不動産株のことだろう)は8%下落となっている。

 

 このように二つに大きな差が付いた直接的な原因は、日銀によるリートの大量取得で、2010年以降に日銀が購入したリートの額は3320億円、その半分は昨年以降に実施された。いまや日銀が5%以上を保有するリートの銘柄数は1ダース以上だと、ウォールストリートジャーナルは指摘している。

 

 問題は経済の先行きに関して、投資家の考え方を示しているのは「好調に上昇するリート」なのか、「下落する住宅マンションデベ」なのかだ。

 

 東京では2020年オリンピックを目指して、盛大なスクラップ&ビルドが進行中だ。しかしデベの株の不調さは、これによっても、あるいは日銀の刺激によっても、投資家が日本の景気の先行きに自信を持てていないことを示している。

 スクラップ&ビルドの過程では、一時的にオフィス床の供給は減るのでその間は需給がタイトになる。しかし新築オフィスの供給は今年でさえ、昨年よりも65%も増えるのだ。

 

 以上が、ウォールストリートジャーナルの中ぐらいの長さの記事の概要だ。

 

 それにしても、今、東京とその周辺で進行中の多くの面的オフィス開発、本当にテナントが埋まるのだろうか。

 

 過去にも2003年問題、2010年問題等があったが、それらは何とか乗り越えてきた。

 でもそのたびに「倍ガケ」している感じがするのだ。

 勝つたびに倍ガケを続ければ、いつかは大負けしてしまう。

 

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